銭湯から農家へ
新規就農
もりもりふぁ~む「成澤 寛和さん」
1981年生まれ。厚岸町出身。(株)もりもりふぁ~む代表。釧路市で銭湯「春の湯」を経営していたが、白糠町で本格的な農業を始める。趣味は移住後取得した狩猟免許を活用したハンティング。
移住歴6年
「最初は、アレルギーを持つ息子が安心して食べられるものを作りたいと思ったんです。納豆が大好きなので、大豆を作り始めました。以前は釧路市で銭湯『春の湯』を営んでいましたが、時代の移り変わりやコロナ禍で利用客が減り、一次産業に興味を持つようになりました。銭湯の隣で家庭菜園を始め、もっと学びたいと思って専門誌を読んでいたら、自然栽培に取り組む恵庭市のかたの記事を見つけたんです。思い切って電話をしたら、月に一度勉強に来てもいいと言われ、そこで自然栽培を学び始めました。」
成澤さんが取り組むのは、農薬や化学肥料はもちろん、動物・植物由来の肥料や微生物由来の消毒剤、育苗培土の肥料も一切使わず、植物と土の本来の力を引き出す「自然栽培」です。その分、大量生産や市場規格に合う作物づくりは難しいとされますが、「食の安全を追求したいと自然栽培を学びましたが、勉強がかなり進んでから一般的ではないと知りました」と笑います。
「白糠町との出会いは知人の紹介でした。本格的に農業をやるためには広い土地が必要で、いろんな自治体に相談したのですが、どこも門前払いのような状態でした(笑)。そんな時、白糠町に住んでいる知人に相談したところ、町内の酪農家さんを紹介していただきました。その酪農家さんから農地の所有者を紹介していただき、広い農地を取得することができたんです。さらに、白糠町の新規就農支援にも後押しされ、ここで農業をスタートさせる決心をしました。」
現在は、黒大豆、黒千石大豆、くらかけ大豆の3種をメインとして、ニンジンやジャガイモ、ミニトマトなどの野菜も作っています。土地との適正を見たいとテスト栽培しましたが、全て順調に育ったため今後も継続栽培を決めたそう。成澤さんの作る野菜は、ふるさと納税のお礼の品としての評判も高く、2021年からは白糠町PR事業者「レストラン マノウ(東京・丸の内)」でもジャガイモ・さやあかねを使ったメニューが登場しています。「これまでの土地を離れて、農業を始めることはとても勇気が必要でした。しかし今は白糠町で農業を始めて本当によかったと思っています。なによりも町民のみなさんがやさしい(笑)今後はもっと収穫量を増やして、体に良い野菜を道東地域のみなさんにも楽しんでほしいです」